私がこういう仕事をやって30年になるんですけど、もともと実業家なんです。
立ち食いステーキってあるでしょう? あれを最初に考えたのは私です。
今、すごい勢いになってますね。でも、その数年前から考えたのは私でそれをオープンしてる映像もあります。
この立ち食いステーキは、当時バブルの真っただ中で家賃は高いわ、土地は高いわで、逆に成功するのが大変難しかった。
一品単価を上げて利益を上げるか、逆に薄利多売にしてみんなを驚かせるぐらいの値段にしてやるか、もちろんw私は薄利多売の方を選びました。
店をオープンしたのは牛丼屋の真ん前です。
16坪の店なんですけど、お客さんが何人来たと思います? 1日1,200人ぐらいでした。60回転しました。
何でこんなことを考えついたかというと、先ほど言ったように薄利多売でたくさん販売しなきゃいけない。そう思っていった時に寝ているときに夢の中に出てきたんです。
当時、立ち食いそばとかそういうのはあったけど、立ち食いステーキは全く誰も考えもつかないわけです。
夢の中で、ステーキを立って食べてるのが出てきたのです。
それをいつかオープンしようと思っていたら、たまたま日本テレビのスーパーテレビのディレクターが私のうわさを聞いて、私のところへ来たのです。
「佐藤さんはすごく面白い人だと聞いたんで、世の中を元気にする何か面白いことないですか?」と来たの。
いうならば、私の頭の中身を取材しに来たみたい。
「面白いことねえ」と考えて、「立ち食いステーキをオープンしたいと思ってるんだ」と言ったら、そのディレクターはポン!と手をはたいて、「それは面白い!」と言うんです。
「それをオープンしてください」と。
「よし、やってみよう。宣伝になるだろう」と思いました。
その時に45、46店舗、50店舗近くやってましたんで、ただで宣伝になるだろうと思って引き受けました。
毎日毎日そのテレビ局が来るわけです。
(続く)