今から約9年前、日本の最西端にある山口県下関市で、学長の講演会が開催されました。
地方都市にもかかわらず、当日は約800人もの参加者が集まり、忘れられない一日となりました。
中でも特に印象的だったのは、ある女性と学長とのやり取りです。
講演の途中、学長が会場に向かって、「今、悩みや苦しみを抱えていて、前に出て話せる方はいらっしゃいますか?」と言われると、
数人が手を挙げ、その中で最初に指名されたのが、40代くらいの女性——岸本みつよさんでした。(※ご本人の許可を頂いています)
この日、知人の紹介で初めて講演会に参加され、学長とも初対面でした。
壇上に上がった岸本さんに、学長は「真我との対話」を行われました。
「真我との対話」とは、目の前の人の心の奥深くにある“真我”に語りかけ、その場で真我を引き出していくものです。
800人の前で向かい合って座られた学長は、「今の気持ちを、何でも吐き出して言ってください」と岸本さんにいわれました。
すると岸本さんは、抑えていた感情を一気に爆発させるように、こう叫ばれました。
「苦しい!死んでしまえー!お前のせいだー!」
泣き叫びながら、心の中の苦しみをそのままぶつけられたのです。
学長は優しく肩に手を置き、「もっともっと、思いっきり!」と語りかけながら、黙って頷き、岸本さんの心を深く引き出されていました。
その時間は、5分か10分ほどだったでしょうか。会場は静まり返り、誰もがその瞬間に引き込まれていました。
対話を終えた岸本さんは、不思議な表情を浮かべながら、学長にお礼を述べて壇を降りました。
そして講演会終了直後——
岸本さんは控室にいた学長のもとへ駆け寄り、こう告げたのです。
「佐藤先生、本当にありがとうございました。
実は私、今日、娘を殺すつもりでした。」
あまりにも衝撃的な告白に、さすがの学長も驚かれたそうです。
あまりに生きるのがつらく、自分だけ死ぬこともできない。だから、娘を殺し、その後、恨んでいた母も殺し、自分も命を絶とうと——そう決めていたと。
しかし壇上で真我との対話をされた後、心の苦しみが不思議と消え、空っぽの感覚になったそうです。
実は、その様子を何人もの人がスマホのカメラで撮っていたのですが、不思議なことに学長と岸本さんの姿が真っ白の光になって消えているのです!!!!!
学長は、因縁、業カルマが消えた瞬間だと解説されていました。
当時、岸本さんは離婚されており、娘さんは小学一年生でした。
——そして昨日。
岸本さんが娘さんを連れて、九州から「お礼を伝えに来ました」と真我ビルを訪れてくださったのです。
高校一年生になった娘さんは、立派に成長されていました。
岸本さんは涙ながらに学長へ感謝を伝え、これまでの奇跡のような出来事を報告されました。
長年抱えていた苦しみの根源は、実の母親との関係だったそうです。なかなか解決できなかったものの、数年前から母親を受け入れられるようになり、
今では感謝の気持ちを持って、やさしく面倒を見られていると話されていました。
「母とのこんな日が来るなんて、あの頃は絶対に信じられませんでした」と、涙ながらに語ってくださいました。
本当に、奇跡を超えた奇跡です。
娘さんは今年、地域トップの高校に合格し、書道では全国2位という快挙を達成。美しく、凛とした姿に育たれていました。
岸本さんは何度も、何度も繰り返して言われました。
「こんな日が来るなんて、夢にも思っていませんでした。」
——これ以上のドラマがあるでしょうか。
魂の震える、感動のストーリーでした。